埼玉県立浦和高校の生徒らに愛された中華料理店「仙龍」(さいたま市浦和区領家5丁目)が火事になり、店主の伊藤さん(88)と弟(73)と連絡がとれなくなっている。60年もの間、浦高生の食と心のよりどころだった街の中華屋さんがなくなったことに、学校関係者から悲しみ、いたむ声があがった。

 火事になったのは16日午前3時25分ごろ。浦和署によると、木造2階建ての店舗と住宅の2棟が全焼し、住宅1階から2人の遺体が見つかった。署が身元確認中だが、伊藤さんと弟とみられる。

 仙龍は1959年に伊藤さんがJR北浦和駅から北東に約1キロ延びる浦高通りに開いた。浦高とは目と鼻の先で、「浦高生御用達の店」と言ってもよかった。

 店を手伝っていた長女の石川さんは「母にとって浦高生は人生のすべてでした。悔しい最後になってしまった」。そんなみや子さんの人生を象徴するように、現場には現役生やOBらの献花や弔問が絶えない。