ビタミンK(K1(フィロキノン)、K2(メナキノン))は、肝臓におけるプロトロンビン(血液の凝固に関わる酵素の一種)生成に必要です。
ビタミンKの吸収には胆汁が必要です。
ビタミンKは、血液凝固作用に必要なタンパク質の合成に関与します。
また、血液凝固作用により、大量出血を抑制します。
ビタミンKは、血中のカルシウム濃度を保ち、骨の形成を促進します。
ビタミンKの主な性質
ビタミンKは脂溶性ビタミンです。
空気、熱、酸に安定します。
アルカリ、紫外線には不安定です。
ビタミンK欠乏症
通常の場合、ビタミンKが欠乏することはほとんどありません。
- 血液凝固時間が延びる(血が止まりにくい)
- 新生児の出血性疾患、頭蓋内出血
ビタミンK過剰症
特にありません。
ビタミンKを多く含む食品
- 緑黄色野菜(パセリ、しそ、モロヘイヤ)
- 納豆
- 獣鳥肉類
- 油脂類(大豆油、菜種油)
- 海藻(わかめ、海苔、ひじき)
- 緑茶(葉)
ビタミンK摂取目安量
- 成人男子 75μg/日
- 成人女子 65μg/日
ビタミンKの摂取をオススメする人
- 骨粗しょう症を予防したい人
- 物忘れの多い人
- 妊婦、授乳婦
- あざ、鼻血を防ぎたい人
メモ
ビタミンKのうち、自然界で生産されるのはビタミンK1(主に植物に含まれる)、ビタミンK2(微生物が生成する)のみです。
新生児は腸内細菌からのビタミンK2供給が期待できませんので、欠乏症を起こすことがあります。
ワーファリン(血栓防止薬)服用患者は、ビタミンKの摂取について医師との相談が必要です。