マグネシウムは、刺激による筋肉の興奮性を高めます
また、筋肉の収縮に関与します。

その他、マグネシウムには次のような働きもあります。

  • 刺激による神経の興奮性を低めます。
  • ある種の酵素の作用を活性化します。
  • エネルギー代謝に関する生体機能、タンパク質の合成、体温調整、血圧調整に必須です。
  • カルシウムが血管や組織に沈着するのを防ぎます。

マグネシウムの主な性質

マグネシウムは、成人体内に約30g含まれます。
そのうち70%は骨や歯にリン酸マグネシウムとして、残りは筋肉、神経、脳などに存在しています。

食品中のマグネシウムは、加熱、精製などの加工によって、約80%が失われます。

マグネシウム欠乏症

血管が拡張して過度に充血し、心悸亢進を起こします。

  • 心臓障害、虚血性心臓病
  • 動脈硬化
  • 神経興奮
  • 手足の脱力感、凝り、痛み、痙攣
  • 肌荒れ、湿疹
  • 食欲不振、消化不良
  • 吐き気、頭痛、めまい

マグネシウム過剰症

マグネシウムは、とりすぎても尿として排出されますので、通常の場合は過剰症とはなりません。
腎機能障害のある場合、過剰症の可能性があります。

  • 下痢(緩下剤や制酸薬を服用時)
  • 痙攣
  • 血圧低下

マグネシウムを多く含む食品

  • するめ、なまこ、あわび(干)、あさり
  • 獣鳥鯨肉類
  • バナナ
  • ほうれん草
  • 香辛料
  • 青のり(素干し)、ひじき(干)、昆布(素干し)
  • ひまわり(種)、ごま、アーモンド、カシューナッツ
  • いんげん豆、油揚げ、そら豆、あずき
  • 緑茶(抹茶、玉露、煎茶)、紅茶
  • インスタントコーヒー(粉末)

マグネシウム摂取推奨量

  • 成人男子 340〜370mg/日
  • 成人女子 270〜290mg/日

マグネシウムを通常の食品以外から摂取する場合の上限量

  • 成人 350mg/日
  • 小児 5mg/kg体重/日

※通常の食品からの摂取の場合、上限値は設定されていません。

マグネシウムの摂取をオススメする人

  • 情緒不安定な人
  • 神経過敏な人
  • 怒りっぽい人
  • 不眠症の人
  • 筋肉痛の人
  • ストレスの多い人

メモ

マグネシウムは、カルシウムと共に骨や歯の形成に必要です。
しかし、カルシウムのとり過ぎは、マグネシウム不足を引き起こします

カルシウムとマグネシウムはバランスよく取ることが大事です。
割合の目安は2:1~3:1の間です。

アルコールを大量に取りますと、マグネシウムが尿で排出されてしまいます。