「栄養教諭」という制度(資格)をご存知でしょうか?

栄養教諭とは

栄養教諭とは、食の専門家である管理栄養士・栄養士と、教育の専門家である教師を合わせ持つ資格です。
平成17年度から施行されていますので、平成29年度で13年目となります。

大学における所要単位の修得により、栄養教諭の免許状が取得できます。
また、一定の在職経験と都道府県教育委員会が実施する講習等において所定の単位を修得することにより、栄養教諭の免許状を取得できる方法もあります。

栄養教諭の職務

栄養教諭の職務(役割)としては、文部科学省によると次のことが挙げられています。

1. 食に関する指導

  1. 肥満、偏食、食物アレルギーなどの児童生徒に対する個別指導を行う。
  2. 学級活動、教科、学校行事等の時間に、学級担任等と連携して、集団的な食に関する指導を行う。
  3. 他の教職員や家庭・地域と連携した食に関する指導を推進するための連絡・調整を行う。

2. 学校給食の管理

  • 栄養管理、衛生管理、検食、物資管理等

つまり、栄養教諭の役割は、子供が健康に生活できるように、学校給食を活用しながら、他の教科や家庭・地域と連携して、食について指導することです。

栄養教諭の現状

栄養教諭の配置は都道府県教育委員会の判断によりますので、配置人数は自治体によってばらつきがあります

ちなみに、公開されている最新資料(平成21年4月1日現在の資料)によると、配置人数のトップ3とワースト3は次のとおりです。

栄養教諭の多い自治体

北海道 326人
兵庫県 311人
大阪府 270人

栄養教諭の少ない自治体

鳥取県 3人
山梨県 5人
静岡県 5人

文部科学省 平成17~21年度の栄養教諭の配置状況(PDF:75KB)

※東京都は16人。少なくて意外です。何か理由があるのでしょうか。

栄養教諭の制度によって、子供がより良い食習慣を身につけるために、家庭だけでなく、学校でも、食育の機会が増えると良いですね。

参考資料:

文部科学省 栄養教諭制度について