札幌市は21日、無人販売所で誤って販売した毒キノコの購入者が判明したと発表した。種類が判別できなかったキノコを食べたが体調不良はなく、毒キノコは食べていなかった。
 市によると、購入したのは60代以上の男性で、昨夜インターネット上の記事を読んで、自身が購入者だと気づいたという。21日午前8時30分ごろ、男性から保健所に「私が購入したものと思います」と連絡があったという。
 その後、男性は保健所に毒キノコを持ち込み、テングタケであることが確認された。種類不明のキノコは、ハタケシメジに似ていたことから、男性と家族の2人が、みそ汁にして食べた。現時点で体調不良はないという。
 昨日午前7時45分ごろ、同市南区の無人販売所の販売棚に、販売者が自宅の敷地内で採取した2種類のキノコを置いてその場を離れたところ、約15分後には200円が置かれ、キノコが無くなっていたという。販売者は食用キノコかどうか不安に思い、同じ種類のキノコを持ち込み、保健所で確認を求めると、1種類は毒キノコ「テングタケ」で、もう1種類は判別できなかった。
 市によると、無人販売所の責任者は無人販売をやめる意向だという。男性は食べなかったテングタケを保健所に置いていったといい、市が処分をする。
 21日の記者会見で、秋元克広市長は「9~10月にかけて、市内でも度々、毒キノコを食用キノコと間違えたことによる中毒が発生している。よく分からないキノコは、とらない、食べない、あげないを基本として徹底していただきたい」と注意を促した。