農林水産省は5日、2022年1~10月の農林水産物・食品の輸出額が1兆1218億円(前年同期比15・3%増)だったと発表した。初めて1兆円を超えた前年より1カ月早く1兆円に達した。コロナ禍からの経済回復で需要が旺盛だったほか、急激に進んだ円安も後押ししている。

品目別では、ホタテ貝やブリなどの水産物が好調だった。日本酒などのアルコール飲料、イチゴやモモなどの果物も前年同期を大きく上回った。

国・地域別では、中国が2293億円(同24・5%増)と最も多く、米国の1655億円(同20・8%増)、香港の1640億円(同7・8%減)が続いた。ただ、米国は10月単月では前年同月比8・9%減っており、金利上昇による景気減速の影響が出ている可能性がある。