各細胞の鉄は酸素の活性化に関係し、栄養素の燃焼(エネルギー代謝)に役立ちます。
免疫細胞の成長に必要です。
また、赤血球のヘモグロビンの鉄は酸素を運びます。
筋肉のミオグロビンの鉄は血中の酸素を細胞に取り入れます。
鉄の主な性質
鉄は、成人体内に約3g含まれます。
主に、赤血球のヘモグロビン、筋肉のミオグロビン、肝臓のフェリチンに含まれます。
また、一部は全身の細胞に広く分布します。
鉄の摂取量の約9%はヘム鉄です。
鉄欠乏症
- 貧血
- 息切れ
- めまい
- 疲れやすくなる
- 忘れっぽくなる
- 乳児では発育が遅れます。
鉄は吸収しにくいため、欠乏しがちです。
鉄過剰症
鉄を過剰にとりますと、酸化を、つまり活性酸素の発生を促進する可能性があります。
鉄を多く含む食品
大量に含む食品は、ほとんどありません。
- 肝臓(レバー)
- 卵
- 干しエビ
- 煮干し
- 塩辛
- 赤身の魚
- あおのり
- ひじき
- 糖蜜
- きな粉
- ゆば
- ホウレンソウ
- ごま
- 煎茶
鉄摂取推奨量
- 成人男子 7.5mg/日
- 成人女子 10.5mg/日(妊婦、授乳婦は6.5mg/日)
鉄摂取上限量
- 成人男子 50〜55mg/日
- 成人女子 40〜45mg/日
鉄の摂取をオススメする人
- 貧血気味の人
- 妊婦
- 成長期の子ども
メモ
食品に含まれる鉄には、動物性食品(肉、魚など)に多く含まれるヘム鉄と、野菜などに多く含まれる非ヘム鉄に分けられます。
非ヘム鉄の吸収率は5%程度と非常に低いです。
ヘム鉄の吸収率は20〜30%程度で、こちらも高いとは言えません。
ビタミンCやたんぱく質は、鉄の吸収を促進させます。
清涼飲料や加工食品に含まれるリン酸、野菜に含まれるシュウ酸は、鉄の吸収を妨げます。