千葉県内の家屋などに大きな被害をもたらした台風15号の影響は、農作物にも広がる。

 千葉県旭市の農家さん(45)は約6千平方メートルのビニールハウスで、サンチュやクウシンサイなどの青菜を水耕栽培で育ててきた。

 だが、井戸水のくみ上げや液肥の循環に利用しているポンプが停電で使えなくなり、多くがみるみる枯れていった。ハウス自体も、台風でビニールが破れた。「ハウスの補修や野菜の廃棄にかかる人件費など、損害額は見当もつかない。契約栽培なので、コストが上がったからといって値上げを求めることもできない」と落胆した。

 船橋市で約60年前から梨の栽培を続ける農園さん(28)は、収穫がピークを迎えた「秋月」や、これから旬を迎える「新高」「かおり」が、強風で落ちたり、実がこすれて傷ついたりして売り物にならなくなった、と語る。

 千葉県は、2018年の都道府県別の収穫量では、日本一の梨産地。だが豊田さんの畑では、今後収穫予定の約2割に被害が出たという。

 約2ヘクタールの畑を覆う防風ネットや、害虫などから守る多目的ネットも大きく破れた。被害は数百万円にのぼるという。破れた場所からカラスが入って、さらに果実に被害が広がるのを防ぐために、家族総出でネットの修復を急ぐ。

 さんは「昨年の台風でも大きな被害があった。こう毎年被害が出るとは……」と話した。

 千葉県によると、県内の農林業の被害額は10日までで約126億円。被害額は増える見通しという。