栄養素の3つの働き(構成素、熱量素、保全素)を実際の食品に置き換えたものが、6つの基礎食品群です。
普段食べている食品を6つのグループ(群)に分けています。
食事のバランスをより良くするために、毎日とる必要のある栄養素とその栄養素を含む食品を対応させて、どのような食品をどのように組み合わせて食べれば良いか、その目安を表しています。
各食品群から1,2品ずつ、1日30品目とるようにすると、栄養バランスが良くなります。
1群 タンパク質源
【食品】魚介類、肉類、卵、大豆、大豆製品
【働き】骨、血液や筋肉などを作る。エネルギー源となる。
良質なタンパク質の供給源となります。
副次的にとれる栄養素として、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2などがあります。
「良質」とは、必須アミノ酸を多く含むという意味です。
タンパク質は、アミノ酸の集合体です。
アミノ酸には、体内で合成できるものとできないものがあります。
体内で合成できず、生命の維持に不可欠なアミノ酸を必須アミノ酸といいます。
2群 カルシウム源(無機質源)
【食品】牛乳、乳製品、海藻、小魚類
【働き】骨や歯を作る。体の各機能を調整する。
カルシウムの供給源です。
また、良質タンパク質、ビタミンB2などの供給源にもなっています。
骨の形成には、カルシウム、リン、ビタミンDを同時にとる必要があります。
3群 カロテン源
【食品】緑黄色野菜
【働き】皮膚や粘膜を保護する。体の各機能を調整する。
ビタミンA(カロテン)の供給源です。
また、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、鉄の供給源にもなっています。
ビタミンA(カロテン)は脂溶性ですので、野菜炒めのように油を使って調理すると、体内への吸収が良くなります。
4群 ビタミンC源
【食品】淡色野菜、果物
【働き】体の各機能を調整する。
ビタミンCの供給源です。
また、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンB2の供給源にもなっています。
5群 糖質源
【食品】砂糖類、穀類、イモ類
【働き】体の各機能を調整する。エネルギー源となる。
糖質性エネルギー源となります。
イモ類は、糖質のほかに、ビタミンB1、ビタミンCなども比較的多く含まれています。
デンプンは体内で分解されてブドウ糖になります。
このブドウ糖が燃焼してエネルギーとなります。
この燃焼にはビタミンB1が必須です。
したがって、ビタミンB1を多く含む食品(うなぎ、豚肉、豆類など)と一緒にとることが必要です。
6群 脂質源(ビタミンA、D源)
【食品】脂肪(油脂)類、脂肪の多い食品
【働き】エネルギー源となる。
脂肪性エネルギー源となります。
また、必須脂肪酸の供給源ともなります。
必須脂肪酸とは、体内では作られない脂肪酸で、生命維持に不可欠なもののことです。
必須脂肪酸は、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸です。
植物性の食用油に多く含まれています。
参考資料:農林水産省 栄養素と食事バランスガイドとの関係
「食事バランスガイド」と食品、栄養素との関係を理解することで、消費者が食品の摂取量とその構成を理解できる。