ナトリウムは、筋肉や神経の興奮性を弱めます。
また、細胞外液の浸透圧が一定に保たれるように調整します。
その他、ナトリウムには、次のような働きがあります。
- 体液のアルカリ性を保ちます。
- ブドウ糖などの腸管吸収、カルシウムなどの細胞膜浸透に関与します。
- 胃腸の消化液の分泌を促進し、消化吸収を促します。
ナトリウムの主な性質
ナトリウムは成人体内に約200g含まれます。
そのうち1/3は骨格に、残りは細胞外液中に存在します。
ナトリウムは、塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムとして、体液中に含まれます。
ナトリウム欠乏症
ナトリウムは、通常の食生活をしている限り、不足することはありません。
長期に及ぶ欠乏の場合は
消化液の分泌減退(特に胃酸減少)、食欲減退、倦怠、神経不安など
急激な欠乏の場合は
倦怠、めまい、無欲、失神など
ナトリウム過剰症
ナトリウムの過剰摂取は、細胞内でのナトリウム濃度を上昇させます。
するとナトリウム濃度を薄めようと、細胞が水分を多く吸収します。
その結果、細胞は膨張し、だんだんと血管を圧迫していきますので、血圧が上昇します。
また、心筋や筋肉細胞が正常に動かなくなります。
その結果、不整脈、心伝導障害、全身の脱力感を引き起こします。
その他、動脈硬化、胃潰瘍など。
ナトリウムを多く含む食品
- 食塩
- 固形コンソメ
- みそ、しょうゆ
- 塩辛
- 明太子
- 佃煮
- ハム
- 漬物
- あおのり
- こんぶ
- 梅干
ナトリウム推定平均必要量
- 成人男子 600mg/日(食塩相当量 1.5g/日)
- 成人女子 600mg/日(食塩相当量 1.5g/日)
ナトリウムの食塩相当目標摂取量
- 成人男子 10g未満/日
- 成人女子 8g未満/日
ナトリウムの摂取をオススメする人
メモ
カリウムを多くとりますと、ナトリウムの排泄が増えます。